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高層階への搬入に対応する人工大理石の「分割設計」とは

人工大理石は重量があり、大判一体物は搬入経路の制約を受けやすい素材です。特に高層階の施工では、エレベーターや階段幅の制限によって搬入できないケースも少なくありません。こうした場合に有効なのが、現場条件に合わせた「分割設計」です。本記事では、分割設計の必要性、美観と機能を両立する工夫、製作・施工時の注意点までを解説します。

搬入経路制限による分割設計の必要性

分割計画の背景

高層階では、エレベーターのかご寸法や階段幅、曲がり角のR寸法が搬入サイズを制限する要因となります。特に長尺カウンターや一体成形品は、寸法超過によって物理的に搬入不可となるため、事前の分割計画が不可欠です。

設計段階での協議ポイント

 ・搬入経路寸法の実測(エレベーター開口・かご内寸、階段幅、高さ、踊り場寸法)
 ・搬入方向と回転スペースの確認
 ・分割後の接合位置と構造的影響の検討
設計・製作・施工の各担当が早い段階で情報共有し、最適な分割方法を決定します。

分割位置の決め方と“接合後の美観”を両立させる工夫

接合部が目立たない位置の選定

分割ラインは、目線から外れる位置や、シンク・コンロなど設備機器の手前や背面など、視認性の低い箇所に設定します。また、直線部よりもコーナーや段差部にラインを合わせると、自然に馴染みやすくなります。

カラーによる分割位置の調整

単色系は接合ラインが目立ちやすいため、より視線から外れる位置に分割する必要があります。一方、柄物や粒状模様の人工大理石はラインが目立ちにくく、分割位置の自由度が高まります。

美観×可搬性の設計法

図面上で可搬サイズを割り出し、現場で搬入経路と照合。可搬性を優先しつつ、接合後のライン処理が容易な位置を最終決定します。

分割品の製作・運搬・接合施工時の注意点

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製作と搬送のポイント

 ・分割面は工場で正確に加工し、接合時のずれを防止
 ・運搬中は分割面同士の接触を避け、緩衝材で固定
 ・搬送中の曲げや衝撃によるクラックの防止

再接合と研磨工程

現場搬入後は、専用シーム接着剤で分割面を接合。クランプで固定し、硬化後に段差を研磨して表面を均一に整えます。最終的に艶合わせを行い、一体感を持たせます。

まとめ

人工大理石の分割設計は、高層階や搬入制限のある現場での必須手法です。搬入経路調査、分割位置の選定、美観と可搬性の両立、さらに精度の高い接合施工までを一貫して計画することで、完成後の品質と施工効率を確保できます。


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