複数パーツを一体化するアクリル系人工大理石の「現場シーム」施工マニュアル
2026/01/03
アクリル系人工大理石は、現場で複数のパーツを接合(シーム)して一体感のある仕上がりを実現できる点が大きな魅力です。特に長尺カウンターやL型形状など、大判サイズや複雑形状への対応には、現場シームの精度と美観が欠かせません。本記事では、接合の基本構造、必要な資材、仕上げのテクニックまでを整理して解説します。
人工大理石接合の基本構造とその目的
一体感のある仕上がり
人工大理石のシームは、接着剤でパーツを強固に固定し、研磨で段差や色の違いを消すことで、接合ラインを目立たなくします。これにより、大判一枚のような美しい仕上がりが実現します。
大判サイズや複雑形状への対応
・天板の長さ延長:搬入制限のある現場では、分割搬入後に現場で接合
・L型形状:コーナー部を接合して一体化
・バックガード接合:天板と立ち上がり部を現場で接合
接合時に使う資材・道具と手順の流れ

専用シーム接着剤の選び方
アクリル系人工大理石には、素材と同等のアクリル樹脂系接着剤を使用します。メーカーごとにカラー対応表があり、素材色に合致する品番を選定することで、接合ラインを目立ちにくくできます。
基本手順
1.位置合わせとクランプ固定
パーツを正確に位置決めし、専用クランプで固定
2.接着剤塗布
継ぎ目に均一に充填し、はみ出しを適度に確保
3.硬化後の研磨
粗研磨(#120〜#240)→中研磨(#400〜#800)→仕上げ研磨(#1000以上)で段差と接着ラインを消去
4.艶合わせ
既存表面と光沢感を揃うまでポリッシャーで仕上げる
接合ラインを目立たせない仕上げのテクニック
色合わせ・段差処理
・素材色と接着剤色を正確に合わせる
・固定時に段差を極力なくし、研磨量を最小限に抑える
光の当たり方と施工角度の工夫
接合ラインが目立ちやすい方向からの光を避ける設計や設置が有効。例えば、光源が直角に当たる位置ではなく、斜め方向から光が入るようにレイアウトすれば、シームが自然に馴染みます。
まとめ
アクリル系人工大理石の現場シームは、搬入制限や形状対応のためだけでなく、美観と耐久性を両立させる重要な施工技術です。接着剤の色選びからクランプ固定、研磨・艶合わせまでの精度が完成度を左右します。プロ施工者は、現場条件に応じた最適な手順と仕上げテクニックを駆使して、一体感のある美しい仕上がりを実現しましょう。
