BIM時代の人工大理石選定。設計データとの連携で広がる可能性
2025/11/07
BIM（Building Information Modeling）の普及により、建材選定にも「デジタル対応」が強く求められています。人工大理石は意匠性だけでなく、設計初期段階でのデータ活用によって、干渉チェックや施工性の検討、精緻なコスト管理にも貢献可能です。本記事では、BIM対応を前提とした人工大理石の選定ポイントと、設計データとの連携による実務上の利点を解説します。
BIM設計における人工大理石のデータ化メリット
BIM環境では、あらゆる建材が属性情報を持つ「データ」として設計空間に配置されます。人工大理石も例外ではなく、質量・厚み・仕上げといった物理的情報がBIMモデルに組み込まれることで、以下のような効果が得られます。
質量・厚み・仕上げの反映による設計精度の向上
構造負荷の検討や施工図の整合性確認において、人工大理石の物性情報は欠かせません。適切な質量・厚みの情報があれば、初期段階から構造設計との整合が可能になります。
干渉チェックへの有効活用
シンク周りやカウンターの納まりなど、他部材との干渉確認も3Dモデル上で事前検討が可能に。手戻りを削減し、施工トラブルを防止します。
コスト算出の精度向上
数量拾いや面積計算がBIMモデルから自動で行えるため、材料費や加工コストの積算精度が向上します。設計変更にも即時対応できます。
選定時に確認したい「BIM対応製品情報」のポイント
製品のBIM対応といっても、その中身には差があります。設計者が意識すべき確認ポイントを整理します。
データ形式とソフト対応
Revit、ARCHICADなど使用ソフトに合った形式（.rfa、.gsmなど）か確認しましょう。データ互換性がなければ実務で活用できません。
サイズ展開の柔軟性
設計ごとに異なる寸法に対応可能か、またはパラメトリックな調整が可能かどうかも重要です。標準サイズのみに制限されていると、自由度が下がります。
テクスチャ設定とビジュアル精度
レンダリングや意匠検討の際には、質感表現も欠かせません。高精度なテクスチャ設定があることで、プレゼンテーションの質も向上します。
BIM時代に強い弊社の図面連携・サポート体制
人工大理石製品の設計・製造を手がける弊社では、BIM対応を前提とした支援体制を整えています。
図面から加工への高精度連携
2D・3Dいずれの図面データからも正確な加工指示への変換が可能。設計意図を正確に形にする支援を行います。
3Dデータとの整合確認
干渉や納まりの事前チェックを行うことで、現場施工のトラブルを未然に防止。設計者との双方向の調整もスムーズです。
納まり提案やカスタム対応事例
標準製品にとどまらず、用途に応じたオーダー対応や納まり改善提案も実績多数。BIM環境に即した柔軟な対応力こそが、弊社の強みです。