施工精度を高める「図面データ連携」ー人工大理石加工における活用術
2025/09/28
図面データの活用精度が、人工大理石の加工品質に直結する時代です。弊社では、CADを活用しNC加工用データへの変換を精密に行い、高精度な製品を実現しています。本記事では、図面と製作現場の“つなぎ方”に焦点を当てて解説します。
2D図面・どこまで使える?人工大理石との相性
設計段階で最も多く使用されるのは、2D(平面)図面です。レイアウトの確認やサイズ感の把握には有効ですが、人工大理石のような立体加工を要する素材に対しては、2D情報だけでは把握しきれない部分も存在します。
一般的な天板・カウンターなどは2D図面のみで十分加工可能ですが、什器や立体物などは3Dイメージ、パース図面などがあるとよりイメージの共有がしやすくなり、相互理解が深まりよりスムーズな加工・施工に繋がります。
2D図面に対して加工担当者が逐一確認・補足を行い、必要に応じて3Dイメージに展開することで、設計と製造の精度ギャップを埋めています。
図面からNCルーター・ウォータージェットへー加工連携の仕組み
人工大理石の加工では、NC(数値制御)ルーターやウォータージェットといった高精度機器が活用されます。弊社では、設計データからこれらの加工機械へとスムーズにデータ変換を行う体制を整えています。
具体的には、CAD図面を専用ソフトで加工用Gコードや切削パスに変換し、NCルーターに直接送信。これにより、寸法誤差を最小限に抑えた高精度な加工が可能となります。さらに、ウォータージェットでは複雑な曲線カットや内角の切り出しも自動化され、従来に比べ、均一性の高い製品の製作が可能となりました。
このように、設計→加工の連携精度こそが、製品の仕上がりを左右する重要なポイントとなっているのです。
「図面どおりで終わらない」実加工現場のひと工夫
いかに高精度な図面データを準備しても、現場の取り合い条件や納まり具合には、実際に合わせてみなければ分からない部分も多く存在します。
弊社の製作現場では、現場条件に応じた微調整や追加加工を日常的に行っています。たとえば、壁面や床のわずかな傾きに応じた端部の加工補正や、現場での組み上げを想定したジョイントの余裕寸法設定などが挙げられます。
また、製作中に生じる素材の伸縮や、接着剤の膨張などを加味した事前補正処理も行われており、図面どおりに作るだけではなく、“図面を超えた品質”が現場で実現されているのです。
まとめ
人工大理石加工においては、図面データの連携精度が製品品質を大きく左右します。2D図面の限界を理解したうえで、CAD→加工機への精密な連携、そして現場での補正を組み合わせることで、高い施工精度が実現されます。弊社では、“図面どおり”を超える対応力で、あらゆる施工ニーズにお応えしています。高品質な人工大理石加工を求める方は、ぜひご相談ください。