石材施工で使う「便利ツール」特集
2025/08/27
人工石材の施工現場では、美しい仕上がりを追求する一方で、作業効率や安全性の確保も求められています。特に近年は、施工精度を高めながら「時短」を実現できる便利ツールの導入が進んでおり、職人の技術を支える重要な存在になっています。
この記事では、現場で役立つ便利ツールをカテゴリ別に紹介し、実際に時短に成功したエピソードも交えて、その実用性を解説します。
効率化をサポートするツール
接着剤ガン
均一な圧力で接着剤を吐出できる電動タイプの接着剤ガンは、手作業によるムラの解消と作業スピードの向上に効果的です。カートリッジ交換もスムーズで、複数人での作業分担がしやすくなります。
【導入事例】
関西のリフォーム現場では、従来手動ガンで4時間かかっていた浴室壁面の施工が、電動ガンの導入で2時間以内に短縮。職人からは「仕上がりにムラが出ない」「手の疲れが少ない」と高評価です。
レベル出し器
レーザー式のレベル出し器は、床や壁面の水平・垂直を正確かつ素早く測定できるため、人工石材の位置決め精度が格段に向上します。従来の水準器に比べ、最大で作業時間が30〜40%短縮されるケースもあります。
最新の石材加工機
ポータブルカッター
可搬型の電動カッターは、現場内での微調整カットや端部加工に威力を発揮します。軽量で扱いやすく、コンセントさえあればその場で作業が完結するため、加工ミスによる手戻りを防止できます。
吸盤リフター
人工石材はサイズが大きく重量もあるため、吸盤式のリフターを使うことで、少人数でも安全かつ正確に設置が可能です。吸着力が高く、タイルやパネルのズレ防止にも役立ちます。
【導入事例】
都内の高層マンション施工現場では、吸盤リフターの導入により、3人で行っていた作業を2人で対応可能に。人件費削減とスケジュール短縮の両面で成果を上げています。
現場作業の安全性を高める装備
防護グローブ
滑り止め加工と耐切創性を備えた作業用グローブは、カット済み石材の取り扱いや設置時のけが防止に不可欠です。薄手のグローブは操作性も高く、細かな作業にも適応します。
吸塵装置付きカッター
カット時に発生する粉じんは、施工者の健康や仕上がりに悪影響を及ぼします。吸塵装置付きカッターを使用すれば、切断と同時に粉じんを吸引でき、作業環境の改善にもつながります。防塵マスクと併用することで、長時間作業でも負担が軽減されます。
まとめ
人工石材施工の現場では、便利ツールの導入が「時間短縮」「品質向上」「安全確保」という3つの成果を同時に生み出します。従来は職人の経験や勘に頼っていた工程も、道具の力を活かすことで作業の平準化と属人化の解消が可能になります。今後の現場づくりには、こうしたツールの活用が、効率的かつ安心な施工体制を実現する鍵となるでしょう。